今日散歩で井の頭弁財天社に行った。天気が良く、黒門の黒い鳥居をくぐって参道を歩いていくと、参道が左に折れて急な石段が現れる。その石段の降り口に左右一対の石灯籠がある。そこから石段の下を覗くと赤塗りの社殿が美しかった。
この一対の石灯籠は紫灯籠と呼ばれていて、江戸時代、京むらさきに対抗できる染め草「江戸むらさき」によって江戸の染め物産業が栄え、そのとき使用した水が井の頭池の水であったことから、江戸の染め物屋が寄進したものだといわれている。
染め草「江戸むらさき」は、むらさき草の根から作られる。
むらさき草は武蔵野市や三鷹市の学校の徽章や校歌、橋の名前などに使われている。むかし武蔵野の原にはたくさん自生していたといわれているが、今は見ることも出来ないし、武蔵野・三鷹の市民のほとんどはそれを知らない。
幻のむらさき草である。ちなみに、むらさき草の花の色は白である。